こんにちは統園鍼灸院 受付のあべです。クリスマスソングが街に流れ、いよいよ冬の足音を近くに感じる季節となりました。みなさん、風邪などひかれていませんか?
今回は開院時から6年間、自律神経失調症・更年期障害・さらに夫源病と葛藤しつつ自分らしく生きたいと願い続ける53才のY江さんのお話です。
Y江さんが初めて来られたのは6年前、更年期も重なり自律神経のバランスが完全に崩れている状態でした。その頃は子供さんの受験、ご主人との関係、在宅でのお仕事など、いろいろ多忙が重なっていたせいか心療内科で抗うつ剤や入眠剤が処方されるほどの不眠の症状が現れ、とても辛そうでした。
食欲不振もひどく、やっとの思いで家族の食事を作り終えて自分も食べようと思うと、料理の匂いだけで満腹になってしまい食べ物がのどを通りません。当然、身体はみるみるやせて行きBMI数値は極度のやせという状態まで進行してしまいました。
院長は、はり治療の効果として免疫力のアップ、それによる自律神経、ホルモンバランスの好転が期待できるので。と説明の上、この「負のスパイラル」を切ろう。と一日おきの治療を提案しました。
治療を受けた後はよく眠れると、規則正しく来院されていたY江さんですが少し調子が良くなっても何か気なることがあると、すぐ体調を崩してしまう日々が続きました。それでもY江さんは「はり治療を続けたら、必ず良くなる」と信じて一日おきに治療に来られていました。
鍼灸と自律神経・更年期症状
それから3年・・・Y江さんの体調は、はり治療の効果があり初療時とはみちがえるほど安定してきました。夜もよく眠れるようになり、この頃からは週1度の治療で十分効果が持続できるようになりました。
ところが、その頃Y江さんの2人の子供さんが順番に進学のため一人暮らしを始められ、家族構成に大きな変化がありました。下の子供さんの引越しという忙しい期間が過ぎて落ち着いた頃Y江さんは久しぶりにド~ンとした落ち込みに襲われてしまいました。どうやら突然ご主人との二人だけの生活が始まり想定以上の息苦しさを感じたようです。いわゆる夫源病です。
子はかすがい多忙ながらも母親としての居場所がキープされていたため、不調ながらもバランスがとれていた心身がすっかり狂ってしまい「このままでは私つぶれてしまう」と今だかつてない危機感を感じたとのこと。
おしつぶされそうな気持ちの中でふとひらめいたY江さんは、当時流行し始めたフェイスブックを始めることにしました。そして積極的に友達を作り始めたのです。その中で気になった「地域の食べ物やお店を紹介する」サークルに思い切って参加。地域のお祭りや催し物でボランティアとして出かけることが多くなってきました。、
この頃から夫との気まずさだけに向いていた関心が外に向けられるようになり、気持ちが安らいできたようです。その結果、はり治療も以前にも増してよく効くようになってきました。
鍼灸で体質体調改善の効果
苦しい時期が長かったY江さんですが、今では遠方での出張ボランティアの帰りに「今回は、これを売ってきたのよ。食べてみて下さい。おいいしいから」と治療の予約がない日に持ってきて下さったりします。そのイキイキとした表情は、最初に来られた6年前よりずっと若返っている感じがします。
きっと今のY江さんの中では「仕事と家庭」・「ボランティア」・「はり治療」の3つが、ほど良いバランスで存在しているのだと思います。このバランスを保ちながら、どんどん輝くY江さん。Y江さんの今後がとても楽しみな私たちです。最後までお読み下さりありがとうございました。 あべ