ブログを読んで下さっている皆様こんにちは。松戸市六高台にあります統園鍼灸院で受付をしている田村です。桜が開花し、春のおとずれを感じる季節となりました。皆様いかがお過ごしですか?!
今の季節、花々が芽吹き始めたりして何となく「ウキウキ」しますが、花粉症の方には辛い時期でもありますね!でも何かを始めるには、もってこいの季節ですね。
さて今回は、同じような肉体労働に従事し年齢も生活習慣も似たようなA太郎さんとB太郎さんのお話です。2人共仕事にさわりが出るほどの辛い坐骨神経痛で悩んでいます。
坐骨神経痛 原因は無理な作業姿勢から?
まずは、3回治療を受けて頂き来院ごとに良い変化を見せていたのですが「それはないでしょ!?」という残念な終わり方になったA太郎さんの話から。
A太郎さん63才。定年を過ぎましたが嘱託で、体を酷使する業務に励んでおられます。しかし今年あたりから、あまりにも足腰が痛くてもう我慢の限界。3月いっぱいで退職を決意されたという状況での来院です。
A太郎さんは、お仕事で中腰になる事が多く長年の腰痛持ちです。しかし今年に入ってから足にまで痛みが走り、ガニ股歩きが日常になってしまった為当院を受診。
院長は、前回のブログと同様に、問診→治療→予後の見通しなどをA太郎さんにわかりやすく説明しています。「症状の重い場合は、週に2~3回最初は詰めて来院した方が治りが早いです。そして、様子を見ながら少しずつ治療間隔をあけていきましょう。」と言うようなやりとりで治療開始です。
A太郎さんは、初回来院時より、2回目と来院するごとに良くなって行かれました。院長も私も「来院するごとに良くなって笑顔で帰られるわねえ~」と喜んでいました。
さて、3回目の治療の日の主訴は、四六時中坐骨神経痛で悩むことはなくなったが、「立ってズボンをはく時膝を上げるとふくらはぎが辛い」「仕事で中腰の作業をすると膝から下が辛い」「腰の痛さは大丈夫だが腰を曲げ伸ばしすると膝から下が痛い」との事。
院長が「痛くて夜眠れない事は無くなりました?」と聞くと「おかげさまで眠れます。」と笑い声まで聞こえてきます。私も思わず「良かったなあ」とつぶやいていました。
坐骨神経痛 仕事中に腰を痛めない方法とは。
そんな折、院長が「A太郎さん、普段どんな姿勢で作業してるの?ちょっと見せて?」と声かけを。するとA太郎さんは、膝をしっかり曲げることなく、へっぴり腰で腕の力だけで床に落ちたものを拾おうとしました。「あ~それはまずいよ。しっかり腰を落として、腰と言うか体全体で床のものを拾おうとしましょう!でないと、せっかっく治療をうけても仕事中の姿勢が悪いと、すぐまた痛めてしまうからね。」と良い姿勢のお手本を見せはじめました。
院長は、体を痛める原因を探してそれに対応する治療とワンポイントアドバイスをされます。
坐骨神経痛 おすすめセルフケア。
A太郎さんが、良い姿勢での作業動作が身についたところで、毎日のセルフケアの仕方をお伝えしていました。「足首を安全くつの様に”ギュッ”と奥様に支えてもらって、膝をしっかり曲げて、伸ばしてを10回位繰り返すと楽になりますから。もしかしたら、セルフケアで症状がコントロールされて治っていまうかも!?」と、冗談まじりで指導を続けています。
すると、A太郎さんは「妻は冷たいから手伝ってくれない」と、ボヤいています。すかさず院長は、「本当にそうなの!?もしかして、あなたがそう思い込んでるだけかもしれないし、ちゃんと自分の気持ちを正面から伝えれば、人はきっと受け止めてくれると思うけどねえ~。」と愛情をもって繰り返し説得されていました。あまり気乗りしない様子でしたが、やっと「手伝ってもらおうかなあ」と納得され、2~3日後に様子を見させて下さいね。とのことで、次回の予約をお取りになり帰られました。
え~うそでしょ!?想定外の結末に。
ところが、予約前日に「良くなったからキャンセルで」と、ただそれだけの一方的な、お電話が入りました。
もう少し、お話を伺いたかったのですが、用件のみ伝えた時点で電話は切れました。院長と2人、しばらくの間「?????」と言う空気が。本当に良くなったので、来院の必要無しと判断されたのか、又、お説教!?されるのが面倒くさくなり、もういいやと思われたのか真実はわかりません。言える事はただ1つ。とても残念な終わり方と言うこと・・・
坐骨神経痛 あせらず治しましょう。
これと対象的なのが、B太郎さんのストーリーです。
B太郎さん59才。工場での軽作業をしています。後1ケ月で、めでたく定年・・・のはずが定年をまじかに控えた今年の1月から、ひどい腰痛と坐骨神経痛に苦しんでいます。
症状の程度は、A太郎さんとよく似ています。初療でのやりとりは「長く車を運転すると右足がじ~んときて辛い」「足腰がピリピリ痛くて寝がえりが厳しい、うつぶせで寝ているのが一番楽」との事です。
院長は、今まで大したことないと体を大事に扱ってこなかったつけが、いっぺんに来たね。と言いながらいつもながらの手際の良い対応。治療後は、痛くなく寝返りが出来るようになりました。靴下も普通にはけると喜んでいらっしゃいます。次は「長時間、車に乗っていられるようにしましょう。」と治療目標を説明。
「B太郎さん気持はあせると思いますが、1つ1つ動作の辛さをクリアして行く事が大事です。何もかもいっぺんに解決は出来ないし、1つずつ出来なかった事が出来るようになる喜びを味わって行きましょうね。」とアドバイス。
1日置きに来院して頂き、その日の一番辛い動作を再現して頂き、痛いから痛くない世界へ1つずつ変化させていきます。
B太郎さんにも、A太郎さんのケースと全く同じセルフケアのアドバイスをし、同じように「成果を見たいので1週間後来て下さい。」と次回の予約へ。
坐骨神経痛はリハビリ・ストレッチで痛みが和らぎます。
さて、1週間後。
「実はね、先生この1週間結構辛かったので、前とは別の病院へ行ったんです。もしかしたら、魔法みたいに治してくれるかも!?とわらをもすがる思いでね。でも病院は、どこも同じでした。レントゲン撮って湿布と痛み止めの薬だけなんです。病院で見放された!?と思っちゃって。家族に頼んで、それからは先生の言われた通りにリハビリやってみたら結構良くなりました。おかげさまです。」
B太郎さんは、正直な方です。「え~っ家でも、まじめにリハビリ!?めんどくさいなあ。何か薬か注射で、さっさと治ってしまわないもんかなあ」B太郎さんに限らず、大半の患者さんの本心だと思います。でも、症状を改善させる為に何が必要で何が無用かと、真に理解した患者さんは本当に回復が早いです。
B太郎さんは5回、指示通りに通院され不承不承しながら開始したセルフケアがしっかり効を奏し今では、月2回レベルの通院で十分症状が安定しています。
価値観や思考回路は十人十色です。でも、私達は精一杯皆さんの思いを正面から受け止めるよう毎日がお勉強なんです。
今回も最後までお読み下さりありがとうございます。 田村